都会では秋色に色づく柿を見る機会はほとんどないかと思います。
私が住む地域では、和歌山県の県庁所在地とはいえ、畑や田んぼが広がるのどかな町です。
秋に緑多い町を私の趣味であるウォーキングをしていると、大小の柿の木を見ることができます。
色づく柿の実を見ると、秋だなあと感じることができます。
自宅近くのお家の柿の木を撮影しました。
和歌山県かつらぎ町では正月の縁起物「串柿」作りのため、町に天日干しされる串柿がまるでオレンジ色のカーテンの様で、観光客の目を楽しませてくれます。
和歌山の有田みかんの収穫量は日本一ですが、実は柿も日本一なんですよ。
みかんの栄養と効果を柿のリンク先で紹介しています。
⇒ みかんの栄養と効果を紹介!がん予防と免疫力強化に摂りたい果物!
タンニンの力でアルコールを分解
柿に含まれるビタミンCは、みかんやいよかんなど、柑橘類の約2倍。
ピーマンとほぼ同量含まれるカロテンととの相乗効果で肌荒れを防ぎ、風邪に負けない体をサポートします。
渋み成分のタンニンにはアルコールを分解する働きがあり、利尿作用のあるカリウムも豊富なため、二日酔い解消にも効果的です。
また、お酒を飲む前に食べておくと効果的です。
タンニンは血圧の上昇を抑える作用がある一方で、鉄分の吸収を妨げるので、貧血気味の人は食べ過ぎに注意が必要です。
カリウム、食物繊維も多く、柿ひとつで多くの生活習慣病を防げることになり、「柿が赤くなると医者が青くなる」が薬効の強さを示すという説も、それなり根拠があるようです。
栄養価高い干し柿
栄養成分は、生の柿では100G中、カリウム170mg、ビタミンC70mgの他、食物繊維1.6gが目立ちます。
干し柿ではカロテンが1400?、カリウムが670mgにはね上がり、食物繊維も14g飛び抜けて多くなります。
また糖分(15~20%)のうち約80%がショ糖で残りはブドウ糖と果糖。
干し柿になると糖分は約70%にものぼります。
よく、干し柿に白い粉がついていますが、これは果肉から染み出たブドウ糖が結晶化したもので、良質な天然の甘味料としてお菓子、漬物、料理などに利用できます。
日本で最も体に良い果物
果肉には、ビタミンCやカリウム、食物繊維の他カロテン、ポリフェノールなども豊富で、日本産の果物では最も体に良いもののひとつといわれます。
このため生活習慣病やがん予防、老化の抑制などの働きがあります。
さらに柿独特の渋味のもとであるタンニンは、胃腸の粘膜の炎症を治したり、血管の強化、利尿作用などがあり、酒酔い防止効果にもつながります。
また、柿の葉には、ビタミンCが100gあたり300~500mgも含まれています。
これはイチゴやレモンの5~6倍。
日本の柿から世界のKAKIへ
柿の主な栄養成分(可食部100gあたり)
・エネルギー:生63kal
〃 :干し柿276Kcal
・たんぱく質:0.5g
・炭水化物:16.9g
・カリウム:200mg
・リン:16mg
・マンガン:0.6mg
・ビタミンA:300?
・βカロテン:300?
・ビタミンB1:0.02mg
・ビタミンB2:0.02mg
・ナイアシン:0.3mg
・ビタミンB6:0.05mg
・ビタミンC:55mg
・食物繊維総量:2.8g
柿の保存方法は袋に入れて 冷蔵庫へ
ポリ袋に入れて密封して冷蔵庫の野菜室に。
柿はヘタで呼吸しているため、濡らしたティッシュをヘタに当て、逆さに置いておくと熟すのを遅らせられます。
最後に
秋には美味しい食べ物がたくさんありますから、柿はそれほど目を向けられていない気がします。
上述したように柿には栄養が豊富ですし、健康効果も抜群です。
今までそれほど食べていなかった方もこれから是非、柿を食べてくださいね。
美味しい食べ方
ビタミンCをたっぷり含む柿は消化を良くする大根との食べ合わせが良いです。
なじみのある「柿と大根のなます」がまさにそれです。